EGAKU受講者
インタビュー

宮本 綾子 さん
人材サービス会社

やっぱり「自分は自分でしかない」と気がつきました。

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最初は今までとは全然違う自分が出てくるのかなと期待していたんです。
何かドロドロとしたものが出てきたり、自分が描いたんじゃないようなものが出てくるかなと少し期待したところはあったのですが、やっぱり自分は自分でしかなくて、ちょっと飛び上がっていたとしても今の自分の延長線上でしかないんだということに気づきました。

そんなことを感じる中で、他の参加者の作品とか言動とか、場の創り出す空気感がすごく心地良くて、楽しみに通うようになりました。

表現や行動するって案外簡単かもという感覚。

振り返ってみて、特に印象的な回は「怒 –Anger-」というテーマで描いた「無関心」という作品ですね。これは、すごく奥の方の自分が出てきている感じがあります。
怒りというテーマによって引き出されたんだと思うんですけど、私の中で、怒りというのが自分の原動力なのかもしれないなというのを感じる回でした。
いつも自分でもそうありたいし、人からも言われたりすることなんですけど、おっとりした性格だとか、いつも笑ってるねっていうような部分はあるんですけど、実際小さい頃の自分を思い返してみると、いじめられている子がいたら助けに行くようなところはあったなと、この作品を描いている中で思い出されてきたんですよね。
でも怒りという感情に対して良くない感情だというのもあって、大人になってからは何か違和感があったような時にも実際の行動に移すことは少なくなっていったし、自分にはできないという意識になっていたと思います。
そこからトツキトオカで描き続けている中で、自分が感じていることを何かしら表現したり、言ってみたり、行動することって案外簡単にできるかなという感覚を持てるように自分が変わっていきたように思います。
「怒り」というテーマ含めて、10回の中でいろいろなテーマで自分と向き合い表現していきながら、そういういう感覚が出てきたのかもしれないですね。

失敗は自分で引き受ければいいという自由。

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中学生ぐらいまではすごく正義感があったような気がするんですが、高校が女子高だったこともあって、そのくらいからみんなで楽しく面白おかしくしていた方がいいなと思いはじめたのだと思います。
でもトツキトオカを始めてから、いつも面白おかしく、楽しく過ごさなければいけないという強迫観念みたいなものも、少なくなってきたような気がします。わざわざ楽しそうにニコニコしたり、楽しそうな事がないかと探したりしなくても、怒っているときは怒っていればいいし、悲しければ悲しめばいし、周りの波になんか乗れない時だってあるし、っていうような感じですよね。
それでずいぶん楽になった感じがしています。
EGAKUでは、何の色を使おうが何を描こうが自由じゃないですか。何をやっても良いというのがものすごく楽なんですよね。失敗したときは失敗したなって自分の中では思うんですけど、ただそれだけ、失敗を自分が引き受けるだけというのが良くて、すごく自由な気持ちになれるんですよね。

うまくいかなくてもやる、というのは自分としては画期的。

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「今年のわたし」のテーマで描いた「空気マント」という作品の辺りから、なにか形のあるものを描きたいという気持ちが出てきて、 自分の中での変化を感じました。技術はついていってないんですけどね。でも自分でもなぜそう思うのかはわからないんです。面白いですね。それってもしかして「自由」という感覚かもしれませんね。
トツキトオカの最後に描いた「ひとり、ひとり、ひとり。」という作品は、本当は龍を描きたかったんですが、龍の形がよくわからなかったのでこんな感じになっているんです。でも描きはじめた頃もし龍を描きたいと思っていたら、龍の画像を調べたりしていたと思います。
でも何度も何度も描き続ける中で、どう思われたとしても自分としては「龍なんだから龍なんです」みたいな感覚になってきたんです。うまく描けようが描けまいが、やりたいからやるっていう自分になったのは、いままでの自分を思うと本当に画期的なことですね。

タイミングでなければ立ち止まることもできる。

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もう一方で、変に無理をしないようになったかもしれないですね。思ったことは行動するけど、そのタイミングじゃないと感じた時は立ち止まることもできるようになりました。
うちの会社にも素敵な女性がたくさんいるのですが、彼女たちはものすごいエネルギッシュだし、バイタリティに溢れていて、そういう人たちと日常で接していると、すごく取り残されちゃうような感じがすることがありました。
でも、この10回の中で、自分なりに例えば2回はホームラン打てたとか、ヒットできたとか、でもこれはちょっとだめだったなとか、そういう風に人と比べるのではなく、自分に視点を向けて考えられるようになっていった気がします。

人と比べない、強くオープンな自分になった。

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ともすれば人と比べてしまったり、逆に比べられないように、少し変わった見方をしてみたり。それが私のキャラなのかなって思い込んでいた部分はあるかもしれないですね。今それが自分の凝り固まった考えだったと思います。キャラも演じてしまっているとちょっと辛くなってきますしね。でもそれはなかなか外せないし、外すのって怖い。それで何十年と生きてきた訳ですし。
でもそれがなくなると、なんというか無防備ではあるんだけど、強くなったとも思うんです。以前よりすごくオープンになったと思います。無防備なんだけど強くなるってものすごいことだと思うんです。
そして、今の年齢でEGAKUに出会わせて頂いたっていうのもとても大きいことにように思います。いつまでたっても学びはあるし、いつまで経っても変わることができるのですよね、人って。

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